第32回 2014年 三浦国際市民マラソンのハーフマラソンの大会の経過・レポートと感想・レビュー・攻略法のようなもの
毎度おなじみとなりました「大会前に風邪をひく」というやつ。今回も御多分に洩れず直前に風邪をひきました。
これに対しては本人も周囲もあきれかえっているので、本格的に改善策を考えていきます。
2月23日以降のトレーニングメニュー、というか調整メニューは以下のとおりです。
2/25 6.7km 32分16秒(4分47秒)+クールダウン10分
2/26 6.7km 32分06秒(4分46秒)+クールダウン11分
27日、鼻水が止まらず、頭痛がひどくなってきました。この時点では発熱もなかったため花粉や PM2.5 とやらの影響かと思ってました。
28日、かかりつけの医者へ行き風邪と断定されお薬をもらい、またまたネブライザー。鼻呼吸ができないため、マラソンとかありえませんからというひどい状態でした。
1日、大会当日は雨か雪の天気予報、それに体調不良の合わせ技一本でキャンセルという方向に突き進んでいました。お仲間どもからの「おまえの記念すべき初ハーフマラソン、もちろん応援しに行くから!」という(よけいな)お言葉さえなければ余裕で DNS してました。
2日(大会当日)、マネージャー様からも棄権すべきと圧力をかけられ続けましたが「大根とTシャツもらって出店散策するだけ」ということでとりあえず三浦海岸へと出向く。
大会の経過・レポート
気がつくと何故か最前列で整列し出走待ちしてました。習性みたいなものでしょう。
最前列でにこやかに整列してみたところで体調が最悪なことにはなんら変わりがなく、タイム設定などはせず歩いてもいいから完走しましょうを目標に走り出しました。
走り始めて10分くらいの間はひたすら抜かれっぱなしで一気に5〜600人くらいの人に抜かれたのではないでしょうか。
1〜3km地点、体調が悪いことに自覚を持っているため前半は無理せず徹底的にマイペース、完走可能なペースに抑えました。多少のアップダウンはありますが、ほとんど気にならない程度です。
3.5km地点、本格的な登り、三浦霊園の急坂が待ち受けています。脚を削られないよう斜度のゆるい外側走行を心がけ、息を乱しすぎないよう気を配りました。
来年以降出場を考えている方は、500mほど続くここの登りで果ててしまわぬよう気をつけてください。ここで果てると待ち受けるは無間地獄です。
5km地点、晴れているときは「絶景区間」らしいです。この日は激坂を登りきってベロベロになってるオッサンたちの一時的安息の場でしかありませんでしたが。
鼻は詰まるわ、咳は出るわでひたすら苦しいだけの状態が続きます。
6〜8km地点、
豪快に下って平たん路に入ります。なんとなく一安心。少しずつ呼吸も落ち着いてきて周りが見えるようになってきました。
状態がよくなってきたことに気をよくし、8km地点にある全長575mの城ヶ島大橋、ここの料金所入り口にさしかかるときには絶好調でした。
なんのことはない、この区間は一貫して追い風基調。そりゃ楽しく走れるはずです。そこそこの登りと下りがあるものの追い風ということもあって軽快なペースで進むことができました。
9km地点、折り返地点です。ここからはひたすら向かい風、そして登りのチャンポン攻撃です。本当の試練はここからでした。
10km地点で初めてラップボタンを押して43分15秒(キロ4分18秒ペース)。見てる余裕はありませんでしたが、1時間31分40秒というタイムはキロ4分20秒ペース、ほぼ一定のペースで走り切れたことになります。
12〜15km地点、このあたりから雨と吹き荒ぶ寒風に思考力を持って行かれ記憶がとぎれとぎれ、気がつくとトンネルを通過し、15km地点だかの距離表示プラカードが目に入ったような・・。
16〜17km地点、400m続く登りです。「またかよ、また登るのかよ・・」とつぶやきながらとにかく脚を前に進めていました。
登り+ひときわ強い向かい風、ほとんど前に進めず、涙目になりながら体を風に預けるようにして進み、隣をみれば「ぐああああ!なんじゃこりゃー!くっそー!」と叫んでるランナー、こちとら叫んでる余裕が羨ましいよ、というまさに阿鼻叫喚の世界。
気がつくとシューズ底のラバー部分がはく離し、ペタンペタンと妙な音を立てています、が、そんなことは些末なことよ、となにもかもどうでもよくなってました。
極めつけは、両脚太もも裏がつってしまいほとんど歩いてるようなペースに。運動強度が落ちているせいで体温が上がらず体が震え始めました。
18km〜ゴール、
そして一度も補給を行っていないことにいまさら気がつき、最後となる補給地点でスポーツドリンクをもらい、どうにか息を吹き返し、脚を放り出すようにして前に前に一歩一歩進みました。
放心状態の中、沿道からの応援がなによりもの励みとなりました。20km地点までやってきてようやく完走が現実感を帯びてきました。
ここから「ラスト500m!」「ラスト300m!」「ラスト1km!」という自転車のヒルクライムレースでもお馴染み、例の虚実入り交じる流言蜚語的声援が飛び交い始め、とにもかくにももう終わるのだろうなという予感に満たされうれしくなってきました。
ゴール。体感的に2時間は切れた程度だろうと、レース中は一度も見ることのなかった時計を見てみると1時間31分台。けっこうな驚きを伴うタイムでした。
ゴールしてしばらくは体が上下に揺れているような感覚と寒さによる震えが止まらずたいへんな状態でした。
レースの感想・レビュー・攻略法など
少なくとも初ハーフマラソンで走るようなコース設計ではありません。後述しますがあらゆる面で無茶苦茶きついです。十分に鍛錬してから出場することを強くお勧めします。
登りはもちろんですが、これだけ登って下ってが続くと、むしろ下りの方がきつくなってきます。ある程度の長さの下りに耐えうる脚を作らないとケガをするだけです。
シューズ選びも慎重にしましょう。軽量化などを考え100グラム台のシューズなどをチョイスしてしまうと止め処なく続くアップダウンで脚はおろか、わたしと同じようにシューズも破壊されるハメになります。脚も心もお財布も痛くなります。
レース中、はがれてしまった靴底を何度見かけたことか。
またそれらに加え、本大会は今年までとはいかないものの、毎年天候が荒れる傾向にあるようです。よってアップダウンと強烈な向かい風に立ち向かえる脚力がないと、今度は脚が終わった時点で低体温症というスーパートラップも待ち構えています。
はるか前方を行っていたであろう本格派ランパン姿のランナーの方たちが低体温で動けなくなってる姿も散見されました。某有名陸上競技部のユニフォームを着た高校生までもが動けなくなってました。
コースやきつさはさておき大会運営はすばらしいのひと言です。荒天にも慣れている様子でたんたん粛々と運営されていました。
あいにくの天候にもかかわらず、沿道も応援もひっきりなしで辛いポイントでどれだけ励まされたことか。
距離表示のプラカードも非常に目に付きやすく、給水所も計4カ所ありますので不安なく走れるはずです。
神奈川マラソンのようなフラットコース10kmを45分くらいで走れるようになったランナーの方が腕試しに出るのであれば問題ナシかもしれませんが、50分が切れないような脚のレベルだとただただつらいだけで、ヘタをするとケガして立ち直れなくなるかもしれません。
大会が終了して2日経過してますが、まだそこら中が痛んでます。そしていまだに「来年も出場するぞ」という来年を見据えたポジティブな言葉が出てきません。
いやはや、心底きつかったです。でもおかげで根性はつきました。だからありがとうをいいたくなるような大会でした。
そして今回も応援してくれた、お仲間ども、マネージャー様、ご尊父殿には感謝感謝です。