困ったシューズ リーボック TAIKAN NK IIのレビューと使用感




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[リーボック] TAIKAN NK II


久しぶりにニューシューズを購入した。先週末鳥浜にあるアウトレットショップまでポタリングしたときに購入したもの。以前から気になっていたシューズで一度履いてみたいと思っていた。


若い店員さんに使用感を聞いてみたところ「不思議なシューズです」というお言葉。履いてみて店内をぶらついてみたところミッドソールのあたりに固い感触がある。体が強制的に前倒しになるような妙な感じだ。なんとなくではあるが店員さんが言ってたことがわかった。


その妙な感じ、にひかれてしまったのがいけなかった。おもしろさに負けてしまい結局購入してしまう。


実は試走は今日を入れて二度目なのだが1度目の試走時に空腹で6kmほどしか走ることができず評価を今日まで持ち越してしまった。そういえば二度目の試走時にも異常に腹が減った。「TAIKAN」というネーミングとなにか関係があるのだろうか。


走り始めてまず感じることは靴のホールド感。ヒールカップはハイカットとまではいかないがかなり高くカットされている。そのためスノーボードビンディング並みにかっちりホールドしてくれる。


そして次に感じるのが重量。重い。すごく重い。鉛をぶら下げて走ってるような感覚だ。実質重量は264g。


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重いよこれ。ふだん履いているアシックスのターサーの2倍くらいある。試し履きの時は気がつかなかったし、あくまで練習用のため詳細なスペックは気にしてなかった。


お次は、シューズの中の「ムレ」。要するにシューズの中がすごく暑い。数キロ走っただけでムレムレだ。こんな靴は初めてだ。


最後に、上と前どちらの反発力ないし推進力も働かない固いクッション。太ももをあげて下にたたきつけるようにしてようやく上方向の反発力が得られるようになる。なので、とにかく前に進まない。進ませたければいつもの倍以上の力を必要とする。悪夢をみてるかのごとく進まない。その場でバタバタやってるような切ない気持ちになる。


要するにホールド感以外は良いところが見つからないのだ。ホールド感にしても急な曲がりで靴のほうから強引に曲げられるような気持悪さがある。ほんとうにビンディングのような感覚だ。


5km地点までは極端に悪いペースではなかったが、6kmに入ってからガクンと失速した。こんなことはランニングでそこそこの距離を走るようになってからは初めての経験だ。あとはもう惰性で進むのみで挙げ句の果てに途中で歩いてしまった。


それほど悪くない体調、暑すぎない天候などを鑑みると不調すぎる原因はシューズにしかない、と思う。


結論づけると、このシューズはウォーキングから脱却したばかりのキロ6分30秒〜7分台で走るビギナー用シューズとしては悪くないシューズ、という位置づけではなかろうか。ガッチリした固く高めのヒールカップは足の着地位置が安定しない初心者ランナーを足首の怪我から守り、固く反応の鈍いクッションは、まだランニングを始めたばかりで体重のあるランナーには素直に反応してくれるはずだ。


ランニングシューズにしてはみたくれがそれほど悪くないため、ジムに行く時用や、ハーパンででかけるときなどに使用するつもりだ。だが、このシューズでランニングをすることはおそらくもうないだろう。